陥入爪・巻き爪について
陥入爪は、10~20代の女性に多く80%が母趾に生じます。原因は深爪・先の細い靴による圧迫・立ち仕事や肥満による過度の体重負荷・外傷・爪白癬による爪の変形などによります。爪甲の側縁先端が爪郭に食い込むと疼痛、炎症、二次感染、化膿性肉芽腫の形成を伴います。
陥入爪・巻き爪の治療について
保存的治療
深爪をせず、窮屈な先端の靴を避ける。二次感染には抗生剤の投与、化膿性肉芽腫には液体窒素療法施行を行うことがあります。また、爪が食い込まないように、ガーゼ゙の挿入コットンパッキングやテーピングを行ないます。
超弾性ワイヤーを用いた爪矯正治療
ニッケル・チタン合金に特殊処理をほどこした特殊合金製で、強く曲げても回復力が一定で、曲げた状態でも数ヶ月にわたり強い回復力を発揮、陥入爪・巻き爪の形を少しずつ矯正します。超弾性ワイヤーは陥入爪・巻き爪の爪が伸びた時期に使用します。ワイヤーを入れる時も痛みはなく、治療後に痛みが劇的にとれます。
陥入爪手術(フェノール法)
陥入爪・巻き爪の状態によっては、手術が必要なことがあります。当院では、術後の出血や痛みの少なく、深爪による痛みの強いときや二次感染、化膿性肉芽腫を合併していても施行できるフェノール法を行っております。直ちに症状を改善したい方が適応になります。局所麻酔後、爪を部分抜爪、さらに爪産生組織を化学物質であるフェノールにて腐食させることにより陥入部の爪のみを永久廃絶します。手術当日はできるだけ歩かないようにしていただきますが、翌日より入浴可となります。まれに、再発することがありますので、その場合は再度行います。