性病の検査・治療について
性行為により人から人へ感染する病気を性行為感染症といいます。以前は性風俗店などでの不衛生な性行為による感染がほとんどでしたが、最近は素人の方からの感染の方が多く見られるようになりました。セックスの多様化により、クラミジア感染症や淋菌感染症は尿道炎だけでなく、咽頭炎を起こしたり(かぜのようにのどが痛い)、性器ヘルペスやコンジローマはペニスや外陰部だけでなく肛門周囲にも認められるようになりました。また、海外(中国・東南アジア)や国内での外国人との性行為を行った人の間では、最近毛じらみが多くみられます。性行為感染症のほとんどは、尿検査や血液検査で診断できます。(痛い検査は行いません。)また、適切な治療(薬の内服や注射など)を行うことにより治ります。
費用について
当クリニックでは、出来る限り保険診療で行っていますので、費用は1回の診察が3,000‐10,000円程度です。健康保険証を使用しても会社や家族に病名が分かってしまうことはありませんので安心してください。
性行為感染症疾患の種類
クラミジア感染症
潜伏期間(感染してから症状がでるまで)は14~21日です。軽い排尿痛とともに、透明な分泌物が尿道から出てきます。比較的症状が軽いため未治療で感染源となっている人もいます。診断は自覚症状と尿検査で行います。治療は薬の内服のみです。可能であればパートナーの方と一緒に治療を行うことをお勧めします。
淋菌感染症
潜伏期間(感染してから症状がでるまで)は2~7日とクラミジア感染症に比べると短期間です。強い排尿痛とともに、黄色の分泌物が多量に尿道からでてきます。クラミジア感染症と比べ症状が強くでます。診断は自覚症状と尿検査で行います。最近薬の効かない淋菌(耐性菌)やクラミジアとの混合感染が出てきており、治療は薬の内服や点滴などを組み合わせて行います。可能であればパートナーの方と一緒に治療を行うことをお勧めします。
性器ヘルペス
ヘルペスウイルス(herpes simplex virus:HSV)による接触感染で感染し、皮膚や粘膜に水疱を認める疾患です。HSVには主に上半身(口唇ヘルペスなど)に感染するHSV-1と主に下半身(性器ヘルペス)に感染するHSV-2に分かれます。HSV-2による性器ヘルペスは性行為感染症です。診断は既往歴・視診・血液検査などで行います。治療は抗ウイルス薬の内服・外用ですが、性器ヘルペスは見かけ上治っても潜伏感染しており、過労・ストレス・感染などにより再発を繰り返します。また症状のあるときは性行為は行えません。
尖圭コンジローマ
ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)による接触感染症で、性行為によって感染します。表面はカリフラワー状のいぼで多発することがあります。亀頭部に発生した場合はフォアダイス状態と間違えることもあります。診断は視診にて行います。治療は外科的切除、液体窒素による凍結療法、電気焼灼法、CO2レーザーなどが行われてきましたが、現在は塗り薬による治療が可能になりました。ぜひ一度お試しください。
梅毒
梅毒トレポ゚ネーマによる感染で、ほとんどは梅毒患者との性的接触による性行為感染症です。感染後に適切な治療が行われない場合、潜伏期と顕症期を繰り返しながら多彩な症状を呈します。梅毒はキズや粘膜から体内に侵入して局所で増殖、やがて全身に広がっていきます。感染直後~3ヶ月では男性では亀頭・包皮・冠状溝、女性では大小陰唇、ホモセクシャルの場合肛門周囲に硬いしこり(初期硬結)ができ、やがてびらんや潰瘍(硬性下疳)を認めます。またリンパ節の腫脹を認めます。3ヶ月~3年 梅毒は全身に散布され、体幹部を中心とした淡い紅色の皮疹(梅毒性バラ疹)、手のひらに赤い厚みのある皮疹(梅毒性乾癬)、肛門・陰部のいぼ状の皮疹(扁平コンジローマ)、脱毛、のどの発赤、腫脹、爪の変化などをみとめます。3年以上顔面・体幹・四肢に鶏卵大の結節やゴム腫を認めます。診断は血液検査にて行います。治療は抗生剤の内服です。梅毒患者と90日以内に性交渉があった場合はパートナーの血液検査が必要です。
毛じらみ
性行為により陰毛に寄生、卵を産みつけます。寄生後1ヶ月目から痒みを認めるようになります。適切な駆除・薬剤治療により完治しますが、他の性行為感染症の合併の有無を検査します。
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[休診日] 水曜日の午後、土曜日の午後、日曜祝日